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◆腸を刺激、便秘を防ごう! (日本経済新聞 2007年9月 掲載記事引用)
なかなか人に相談しづらい便秘の悩み。女性に多く、偏食などが原因となる。生活習慣病を見直せば解消する
ケースもあるが、多忙な現代社会では、そうもいかない便秘に効くといわれる簡単なストレッチもある。
便秘の症状は人によって様々だ。医学的には排便に困難をきたした状態を指すが、排便回数には個人差があり、
明確な定義はない。順天堂大学の荻原達雄・准教授(消化器内科)は「患者は3日以上お通じがないケースが
多い」と説明する。
種類もいくつかある。最も多いのが、便を押し出す腸のぜん動運動が弱い「弛緩(しかん)性」タイプ。
主な原因は、過度なダイエットや朝食抜き、偏食など食事の量が少なかったり、食物繊維が含まれて、
いないものに偏ったりすると、便があまり作られず腸の働きを抑えてしまう。
女性に便秘が多いのは、女性特有の「黄体ホルモン」にも関係がある。
生理前や妊娠中に多く分泌するこのホルモンは腸の運動を抑える性質がある。
運動不足による腹筋力の低下も一因。
うつ病などを治療する精神安定剤の一部成分にも腸の働きを抑える働きがあるという。
最近増えているのが、「痙攣(せいれん)性」タイプの便秘で、過敏性腸症候群とも呼ぶ。
弛緩性とは逆に、腸が緊張して働きが強くなり便がスムーズに送り出されなくなる。
ストレスが主な原因で「若い女性に増えている」(荻原准教授)。
腸はほかの臓器よりも脳の神経と密接につながっており、心理的に影響を受けやすい。
緊張するとおなかを壊すのもこのためだ。
便秘を予防・解消するためには、決まった時間に3食、バランスのとれた食事をとること。
食物繊維を含む野菜や芋類、米などをしっかり食べる。
脂肪分も便を軟らかくしてくれるため、適度にとることが大切だ。
また日常生活ではなるべくストレスをかけないよう心がけたい。
しかし、仕事や家事、子育てなどに忙しく、分かっていても食事・生活習慣の改善、ストレスの軽減は難しい。
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